TOUTEN BOOKSTORE NEWSLETTER #57
#57 INDEX
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HELLO
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TOUTEN BEST (2024.4.29-5.12)
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TOUTEN PICK UP
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EVENT INFOMATION
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AFTER TALK
・HELLO
こんにちは。昨日とは一転、晴れた1日。陽の光を眺めているとじんわり回復します。
開店から4年目の今もこうして本屋をひらいていられることをありがたく思います。2024年現在、店も営むことができるくらい平和な状態の場所にいて、経済的な問題や家庭問題でその道を阻まれることなく生活することができている。100年前の状況だったらきっとできていなかった。
先週の「虎に翼」での寅子の言葉を思い出します。
「この場に私が立っているのは私が死ぬほど努力を重ねたから。でも、高等試験に合格しただけで自分が女性の中で一番なんて、口がさけても言えません。志半ばであきらめた友。そもそも学ぶことができなかった、その選択肢があることすら知らなかったご婦人方がいることを私は知っているのですから」
歴史は地続きで、今のこの社会は決してポッと生まれたものではない。今いるこの建物が建ったばかりの時(きっと時計屋さんだった時)、どんな景色だったのだろうと考えます。歴史は長い。複雑な問題を抱えたままだし、自由を感じることができるようになった出来事もたくさんあります。
そして同時に、今まさに数千キロ離れた場所では虐殺が続いていて、こんなにも酷くてツラいことであるのに、それを解決する方法がわからないまま、でも信じながら、できる行動を続けていくしかない。(そして、選挙でだれに投票するかということも、とても大事であることを意識する。)
私たちはひとつの大きなシステムとしての地球の幸福を話し合うための言葉を練り上げてこなかった。私たちは、人をどこから来たのかによって識別する一方で、人をもっと大きな人類という種の一部として語る術を学んでいないのだ。
ロシアのモスクワを拠点とするフェミニスト・パンク・アート集団「プッシー・ライオット」のアーティストでアクティビストのナージャ・トロコンニコワの著書『読書と暴動 プッシー・ライオットのアクティビズム入門』を読みながら(まだ読んでいる途中)、自分が今いる地点も現在進行中の歴史の一部なのだということを再確認します。
・TOUTEN BEST (2024.4.29-5.12)
まだまだ販売中です!全国のお取扱店が増えております。こちらにまとめてみました。出版をきっかけにできた横のつながりもあり、「出版は新しい扉だな!」と改めて感じております。文フリも出てみたい……。
先日開催した「TOUTEN BOOK CLUB 地元凱旋!無頼系独立選挙ライター・畠山理仁さんがやってくる!」では畠山さんの選挙トークがたくさん聞けて楽しかったです。畠山さんは"選挙の面白さを伝えるフリーランスライター"で、全国各地の選挙を追いかけ取材しています。特徴的なのは、メディアに取り上げられることのないまま選挙に敗れた候補者たち("無頼系独立候補"と呼んでいる)も公平に取材をしていること。どえらいことです。一人一人同じ目線で取材することで浮かび上がる人間ドラマに笑ったり怒りがこみ上げたり涙したりと忙しい読書になります。『黙殺』は第15回開高健ノンフィクション賞も受賞しており、昨年は畠山さんを追ったドキュメンタリー「NO 選挙,NO LIFE」が全国上映されました。『コロナ時代の選挙漫遊記』では名古屋市長選挙も掲載。名古屋市の有権者〜!読んで〜!という気持ちです。
畠山さんの取材からは、社会は無数の営みでできているということを感じます。
5/5に 金城市場を中心に開催された「BOOK BOOK」での出店にあたり持っていった分が全部売れました。ひらいさんの文章は打ち解けやすい読みやすさがあるので、イベント売りで相性がいいのかなと思ったり。「BOOK BOOK」ではON READINGさんとgina coffeeさんと出店でした。終始人が途切れることなく、熱気のあるイベントで北区の盛り上がりを感じました。
個人的にはまなみ古書店さんに行けてハッピー。『負債論』や『ブルシット・ジョブ』でおなじみデヴィッド・グレ-バ-の『アナ-キスト人類学のための断章』(以文社)を買って読み始めたのですが、おもしろいです。2006年に書かれている本だけど現在への繋がりを作った本なのだろうなと思う。
毎週追加発注をしています。一人でも多くの人に読んでほしい。名古屋でパレスチナ連帯デモを開催してくれている「ガザ緊急アクションなごや」のXアカウントが新しくなったそうです。 インスタグラムはこっち。また、政府へ届けるためのアクションはpalestine jpnさんが分かりやすくまとめてくれています。(インスタリンクです)スタンディングの情報など、シェアし合っていきましょう〜。行ける人はぜひ。自分の体調優先で。ご無理なきよう。
・TOUTEN PICK UP
デンマーク在住・日本人グラフィックデザイナーの平山みな美さんが気候危機が進む時代にデザイナーとして働くことへの倫理観を問いつつ、前向きな働き方を見つけるために、日本、イギリス、アメリカ、インド、スウェーデンのロールモデル的デザイナーたちに行ったインタビュー集。
平山さんはNO YOUTH NO JAPANのデザインを担当されたデザイナーであり、#投票ポスター2023の企画の一人でもあります。本書はリソグラフで印刷、日英バイリンガルで編集されています。ものをつくることに生じる環境的な責任。資本主義社会のシステムの中で、クライアントがいる中で、デザイナーとして働くことへのジレンマへとの付き合い方、またデザイナーだからこそできることもある実践の数々はこの本の光のようにぽつりと、でも存在感を持って佇んでいます。
・EVENT INFOMATION
展示情報【24.4.29-5.18】モノ・ホーミー個展「2464 LITTLE MAGICAL HOMIES」
今週土曜まで!手作り占いを引いて感じ書かれた言葉が多様でおもしろいです。本シリーズの作品・鉛筆画38点を収録した画集も見応え(読み応えとも言える!)抜群です。ぜひ。
1F展示情報【24.4.12-5.18】『花の在りか』(大横山飴)刊行記念複製原画展
大横山飴『花の在りか』(ビームコミックス)の刊行を記念して、複製原画展を開催しています。きっと、二度読みしてしまう超注目のすごい漫画です。
イベント【24.5.22】つくろうクラブ 10:30~12:30 @2Fカフェスペース
「繕う」と「作ろう」とかけた手を動かしながらおしゃべりしよう〜な時間です。「暮らしから考える選挙 名古屋」の初めての取り組み。興味ある方はぜひお越しください◎
イベント【24.6.8】『人類の会話のための哲学』刊行記念トークイベント 19:00~21:00 @1F
「悪口の前に〈人類の会話〉は成立するのか」……『人類の会話のための哲学』(よはく舎)の著者・朱喜哲さんと、『悪口ってなんだろう』(筑摩書房)の著者・和泉悠さんをゲストにお迎えし、〈人類の会話〉の可能性と、悪口、言語コミュニケーションについていま熱い言語哲学の旗手お二人にお話頂きます。後日アーカイブ配信もあります!ぜひ。
・AFTER TALK
最近はプライベートの方もいそがし案件が立て込んでおり(家のことって、重なる時は重なるんですよね。今年はそういう年なのかもしれません。)、同時並行で読んでいる本がふえていきます。(人によっては理解されない読み方ではないかなと思います。)
ニュースレターの中にも挙げた『アナ-キスト人類学のための断章』 『読書と暴動 プッシー・ライオットのアクティビズム入門』の他に『交差するパレスチナ』『愛という名の支配』『文學界』『人類の会話のための哲学』……まとまった時間がほしい。
それでは、まだまだ大変な世の中ですが、好きな飲み物を飲んで、ご自愛しつつ、今週もそれぞれの読書時間をお過ごしください。
#NOW READING 『読書と暴動 プッシー・ライオットのアクティビズム入門』(ナージャ・トロコンニコワ、野中モモ=訳 / ソウ・スウィート・パブリッシング)
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