TOUTEN BOOKSTORE NEWSLETTER #85
#85 INDEX
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HELLO
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新入荷&今週の1冊
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TOUTEN ベスト (2025.6.23-2025.7.6)
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イベント情報
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AFTER TALK
🌿HELLO
暑い日が続きますね。
参院選、期日前投票が始まりました。投票日は7月20日!皆さんはどのようにして選挙期間お過ごしでしょうか。
はじめて投票する!という方はNHKのサイトが投票方法についてわかりやすくまとめていますので参考までに→投票所に行く前に読みたい「投票のキホン」
アンケートに答えるとどの候補者とマッチするか数値を出してくれるボートマッチ、今回も色々なところから出ています。個人的には、えらぼーとが各候補者の回答が見やすくていいなと思います。設問も違ったり投票マッチング率も差異があったりするので、いろいろ試してみるのがいいと思います。
あとは直接候補者に会うことが必要だなと思いつつ、なかなか街宣に出かけられないので、候補者自ら街宣動画をアップしてくれるのが助かります。候補者のSNSをチェックするのもおすすめです。このXのリスト助かる!(Xのリストです。愛知選挙区だけですが!)
皆さんは国政選挙の投票の際、何を重視するのでしょうか。私としては戦争をできる国にしない・差別をしない政治が求めることなので、その辺りを重点的に見ています。(同性婚・夫婦別姓の実現を早くしてほしい……。)参政党の「新日本憲法(構想案)」では「国民主権」に関する文言がなく、「国は主権を有し」とあります。この構想案を見る限りでは、人より国の政治で怖いなと思います。参政党だけでなく、自民党の改憲草案も97条の「基本的人権」の一文が丸っと消されているので、こちらも不安があります。それぞれリンクをつけていますので、見たことがない方はぜひ見てみてください。今の憲法はこちら。
あとこれは、言うまでもないですが、デマは本当にだめ!!!ポリタスの和田さん+金井さん+大澤さんの回はこれから視聴します。
人の数だけ選挙はあるので、なるべく情報のソースを確認しながら、調べて、自分の考えをもって投票しましょうね〜!わたしもまだまだ知らないことだらけなので、皆さんと日頃からいろんな話ができたらいいなと思います。選挙は続くよどこまでも!
📚新入荷&今週の1冊
今日もよく生きた(佐久間裕美子 / 光文社)
佐久間裕美子さんの新刊!ニューヨークに暮らして約30年。この街で出会った人々から教えてもらい、少しずつ築き上げたセルフケア、セルフラブの道具箱のおかげで、なんとか自分らしく生き抜いてきた。呑気に無傷で生きるなんてできない社会の中で、「今日もよく生きた」と自分に言ってあげたくなる一冊。
縄文 革命とナショナリズム(中島岳志 / 太田出版)
アナキストからも、保守思想家からも関心の高い「縄文」。 縄文は日本赤軍のイデオロギーにも取り込まれ、オカルトを経由しニューエイジ、スピリチュアリズムに至る。「縄文ナショナリズム」は右傾化現象のなかでさらに裾野を広げている。戦後日本は何につまずき、いかなる願望を「縄文」に投影したのか。戦後日本人の新たな精神史。
いつの日かガザが私たちを打ち負かすだろう(著者:早尾貴紀、小田切拓、金城美幸、林裕哲、松下新土、山本浩貴、藤田進、米川正子 / 青土社)
パレスチナではいまなお多くの人たちが傷つき、そして、先鋭化を増すアメリカをはじめとした世界の暴力的な構造の中心に、ガザがある。この現実を前に、私たち自身にあらためて真剣に問うべきこととは何か。歴史、文化、社会、政治といったさまざまな視点による6つの対話。
26歳計画(椋本湧也)
《「26歳」をタイトルにした文章を自由に書いてください。書き終えたら、あなたがいちばん魅力的だと思う26歳の知り合いにこの企画をつないでくださいー》世界各地で暮らす26歳たちによる「26歳」をタイトルにしたエッセイ集。6刷分が入荷。
\📚今週の1冊📚/
ネオリベラリズム=新自由主義とフェミニズムがどのように関係しているかがわかる1冊。
新自由主義の説明のところで、"競争の激化により高まる不安感は、「家庭」や「国家」の復権を唱える言説へ動員されやすい。それは往々にして人種・民族あるいはジェンダーを根拠とする排外・差別主義と結びつき、運動として形成される。これらは「新保守主義」と呼ばれ、新自由主義と密接な関係をもつ。"とあったんですが、まさに今起きていることだなと……。本書は2019年刊行。自己責任や競争社会といった抑圧が強くなった結果の今なのだと思います。今の選挙戦でも、こういった不安感をうまく利用しながら、仮想敵を作り出し、構造そのものを問わず、権力を持つものから目を逸らし続けている場面が散見される。そして「運動」というのもさもありなん。だからこそ熱狂が作り出されるのかも。
今週日曜に、菊地夏野さんをお招きしてトークイベントを開催します。現地参加のチケットは完売しましたが、ポリタスTVとの合同企画ということで、視聴できるようになると思います。詳細はイベント情報からご確認ください!
第1章 ネオリベラリズムとジェンダーの理論的視座
第2章 日本におけるネオリベラル・ジェンダー秩序
第3章 ポストフェミニズムと日本社会――女子力・婚活・男女共同参画
第4章 「女子力」とポストフェミニズム――大学生アンケート調査から
第5章 脱原発女子デモから見る日本社会の(ポスト)フェミニズム――ストリートとアンダーグラウンドの政治
第6章 「慰安婦」問題を覆うネオリベラル・ジェンダー秩序――「愛国女子」とポストフェミニズム
📚TOUTEN BEST ( 2025.6.23-2025.7.6 )
・教科書採択2024 ある名古屋市民の忘備録(ジェンダー読書会なごや)
ジェンダー読書会なごやさんが、市の教科書採択に不安を感じ、中学校用教科書採択に関わることになった2024年4月〜8月についての出来事を記録した貴重なZINE。原則4年に1度ある、教科書採択。どのように教科書が決定されていくのかを知り、どのように市民が関わっていくのかを考えるために多くの市民に読んでほしい1冊。再入荷した分が売り切れ、再々入荷予定。
100年後、あなたもわたしもいない日に(土門蘭=短歌 寺田マユミ=絵 / 京都文鳥社)
2017年10月、京都文鳥社から出版された歌画集『100年後あなたもわたしもいない日に』。テーマはトリミング。ところどころ切り取られたページが、言葉を隠したり、絵を覗かせる。生きるために書かれた土門蘭さんの短歌と、言葉を包み込むように描かれた寺田マユミさんの絵が、遊びだして、とてもロマンティックな歌集です。2階展示室にて販売中!
反家父長制結婚式完全記録本(松本ユイナ)
"結婚と家父長制、資本主義、SNS、労働、美的規範……プレ花嫁・卒花嫁による当事者研究と実践の記録。ユイナさんの語り口がテンポ良くて本当いいリズムで読めるのでおすすめの一冊。"今週土曜の夜に読書会があります!「結婚と家父長制」というテーマは最近考えることが多く、わいわい話せるのが楽しみです。まだ少し席ありますので、気になるかたはぜひ概要をご一読の上ご参加ください!
ここは安心安全な場所(植本一子)
あなたとわたしの現在地をみつめる植本一子のエッセイシリーズ「わたしの現在地」、第二弾。植本さんがここ数年通っている遠野のとある場所と馬について書いた8遍のエッセイと、1つの詩、さらにこのエッセイ集の主要人物である、とくさんこと徳吉英一郎さんの寄稿文が収録されています。子供が大きくなり、母であることから離れる時間が生まれた、自分ひとりの時間をどのように立っていくかということ。東京から離れた場所で馬と過ごす時間によって生まれた内面の変化が静かに描かれています。
『国籍のゆらぎ、たしかなわたし』(著者:木下理仁=編著、安田菜津紀、サンドラ・へフェリン、サヘル・ローズ、長谷川留理華、金迅野、加藤丈太郎、三木幸美 / 太郎次郎社エディタス)
国籍とは、誰が引いた線なのか。自分にとって、国籍とはどういうものなのか。国籍とアイデンティティを、一緒くたにしてはいないだろうか。本書は異なるルーツや生まれ育ちをたずさえて「ともに生きる」ための土台を模索する、「わたし」と「国籍」の関係を考え、探る6編のダイアローグです。この本が売れていることそれ自体にどれだけ励まされるか。本チャンネルで木下さんがおっしゃっていた「対話は共同作業」という話が今の時代、尊い作業だと思う。
👀展示&イベント情報
【展示】【25.6.21-7.12】絵と短歌展〈巡回展〉「100年後」の7年後 絵・寺田マユミ 短歌・土門蘭
2017年10月、京都文鳥社から出版された歌画集『100年後あなたもわたしもいない日に』。土門蘭の短歌と寺田マユミの絵により切り取られた日常が一冊の本となってから、丸7年が経ちました。書店や読者の方との直取引のみで販売してきた本書は版を重ね、実売数は1万部に。多くの方に愛される作品となりました。『「100年後」の7年後』は、それを記念した新作20点の巡回展です。7年という時を経た今、二人が切り取る日常はどう変化しているのか、ご覧いただけたら幸いです。

フェア情報【25.6.13-7.19】ちょっと本屋に行ってくる。展
本と本屋さんにまつわる日常を描く脱力エッセイ『ちょっと本屋に行ってくる。』シリーズ第二弾の発売を記念して、オリジナルアイテムを販売する小さなイベントを開催中です。BOOKSELLERS CLOTHING issueの新作Tシャツやトートバッグ、ちょっと本屋に行ってくる。オリジナルアイテム、高畠純さんとのコラボTシャツを販売!『ピースランド』のTシャツ、買いました。ラブアンドピース!

イベント情報
【アーカイブ配信中!】大原扁理×石井あらた トークイベント「隠居と山奥ニート、これからどうする?」
10年以上、メインストリームから外れたオルタナティブな生活を実践してきた大原扁理さんと石井あらたさん。結婚・子育て・親の介護などのライフステージによって、その生活は少しずつ変化してきています。そして隠居や山奥二ートでなくても、こうした変化に直面し、これまでの生き方を手放さなくてはならないときがあります。ふたりは変わっていくことをどのように受け止めているのでしょうか。この10年の心境の変化や、社会の変化、そしてこれからのことなど、自由にお話いただきました!イベントのレポはこちら。
【25.7.11】READING GHOSTS
月に1度の金曜日、夜営業の時間にひっそりと現れる「READING GHOSTS」。ただ読書をする時間を共有する場所です。18時から20時までは2階のカフェ席は読書席となります。20時から21時はなにを読んだか、最近の本の話など、その場で居合わせた人たちと読書会をします。3月クララさんから一言 「おばけになって本を読もう」
【25.7.12】TOUTEN BOOK CLUB『反家父長制結婚式完全記録本』
"結婚と家父長制、資本主義、SNS、労働、美的規範……プレ花嫁・卒花嫁による当事者研究と実践の記録。"松本ユイナ著『反家父長制結婚式完全記録本』の刊行を記念して、読書会を開催します。未読でも参加歓迎です。- いままさに結婚式の準備をしているがモヤモヤしてる人- 将来結婚式をやるつもりだが、従来の結婚式の規範に違和感があって悩んでいる人- これまで結婚式に参列したときにしんど!!!と思ったことがある人- 現行の婚姻制度に違和感がある人 などなど、ぜひご参加ください!
【25.7.13】TOUTENおしゃべりCLUB「99%のためのフェミニズムについて、もっと話そう!」
ポリタスTVとの企画です。現地チケットは完売しましたが、ポリタスの配信で聞けますのでぜひ。"健康で、経済的に豊かなキャリア女性のためのフェミニズム?フェミニズムが向き合うべき問題ってなんだろう?言葉にするのが難しいけれど、なんとなーく感じるモヤモヤの正体、みんなで一緒に探ってみませんか。"
【25.7.18】そらさんぽ読書会〜科学と文学の空間(そら)をとぶ〜
"科学と文学の間を自由に飛び回りながら、新しい知識と想像力を楽しむ読書会です。科学の視点から文学を読み解き、文学の美しさの中に科学を見つける——そんな知的な冒険に出かけませんか?"ぎふ中日文化センター文学講座講師・木呂子豊彦さんによる文学講座&読書会。
☕️AFTER TALK
なんだか忙しい日々が続いており、今日もまだ仕事が終わっておらず、この辺りで失礼します!
それでは、まだまだ大変な世の中ですが、好きな飲み物を飲んで、ご自愛しつつ、今週もそれぞれの読書時間をお過ごしください。
#NOW READING 『今日もよく生きた』(佐久間裕美子 / 光文社)
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