TOUTEN BOOKSTORE NEWSLETTER #101

ほぼ隔週火曜にお送りするニュースレターです。
toutenbookstore 2026.02.17
誰でも

#101 INDEX

  • HELLO

  • 新入荷&今週の1冊

  • TOUTEN ベスト (2026.2.2-2026.2.15)

  • イベント情報

  • AFTER TALK

🚶HELLO

こんにちは。選挙が終わり、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
「暮らしから考える選挙 名古屋」では、おしゃべり会「ひとまず選挙お疲れさま!」を開催します。

自分も含めて、民主主義の練習が足りていないよなあ、というのが毎回思うことで、それは今回の選挙でも感じたこと。(そもそもこの時期の、期間が短すぎる選挙だったことには怒りを持っています。こんな状況下では成熟した議論を生み出せるとは思えない。)意見の違う人とどう議論や対話を交わすか、また自分の意見をどう伝えるか、民主主義の手続きを行使しているか、など、個人レベルから、他者との対話、社会運動のレベルまで色々な部分に関わっていることだと思います。

自分で考えて動くこと、というのが一貫して必要なことであると思っていますが、一人だけで考えているのでは限界があるので本を読んだり、意見を交わし合うことでより深く広い意見が持てたらいいなあ。

今週金曜に開催されるヤマザキOKコンピュータさんと徳谷柿次郎さんのトークイベント「パンク/ヒップホップから学んだ二人のローカル出版編集会議~わたしたちはバラバラで生きてもいい!~」でも、きっとこの社会でどう生きるかを考えるヒントにもなるのではないかと思っています。パンク/ヒップホップという異なる思想の二人が似たことを始めている!という出発点からこれからどう生きていくか、というトークをされます。

柿次郎さんのインスタでの紹介が「さすが!」でしたので引用します。

ヤマコンさんとは東京で何度かお茶と散歩をした仲なんですけど、ぜんぜん違うタイプだけど何かしらシンパシーを感じていて。なんなんだろう。似て非なるどころか、非て似なる間柄です。

彼は極力働かないで投資家をしながらDIY精神で小さく生きている。私は思いつきをどんどん形にして動きまわって、お金をまったく投資しないけれど、しっかり稼ぎたいタイプ。この行動力の差分に「インターネット人間」×「パンク好き」or「ヒップホップ好き」の精神が隠れてるんじゃないか?と推察しています。

このあたりを起点としながら、二人とも小さな出版社を立ち上げていま本を作って売り歩いている。そのやり方もまた違う。出版のおもしろさや難しさ、工夫と泥臭さ、思想を届ける生き方なんかを話していきます!

https://www.instagram.com/p/DU1tRC-EvLO/?utm_source=ig_web_copy_link&igsh=MzRlODBiNWFlZA==

2/20金曜夜!ぜひご参加ください!(オンライン&アーカイブあります。)
※2/20は金曜ですがイベントのため18時閉店となります!お気をつけください🙏

📚新入荷&今週の1冊

書店員の怒りと悲しみと少しの愛(大塚真祐子、水越麻由子、篠田宏昭、前田隆紀、笈入建志、モーグ女史、小国貴司、嶋田詔太 / knott books)
いまどれほど書店の現場が疲弊していて、書店員が何を考えて仕事をしているのか、何に怒っていて、何に不満があるのか、それはほとんど知られないままである。この本は、さまざまな立場の書店員による、書店の苦境や書店員であることへの思い、出版業界の不満や出版社への不信感、本や読者への思いを一人称で綴った怒りと悲しみと愛の記録である。

シモーヌ 2026年冬号(シモーヌ編集部 / サッフォー)
分断と孤立を考えるフェミニストコレクティブマガジン『シモーヌ』。編集委員は青山薫さん、菊地夏野さん、げいまきまきさん、戸谷知尋さん。【特集1】フェミニズムから見たやまゆり園事件とその後の10年【特集2】買春処罰は誰のため?
今号も必読です。

POSSE リニューアル号(vol.61)(POSSE編集部、ナンシー・フレイザー、キア・ミルバーン、佐々木隆治、斎藤幸平、今野晴貴、川上資人、難波優輝、常見陽平、岩本菜々、坂倉昇平 / 堀之内出版)
「小さな声と大きな変革をつなぐ雑誌」POSSEが、デザインを新たにリニューアル。特集:選挙以外で社会を変える/ネット以外で社会を変える。第二特集:「働いて働いて働く」発言のどこが問題なのか?世界は選挙(だけ)では決まらない──。選挙のたび無力感に苛まれているすべての人に。すごいタイミングでの刊行となりました。

わたしの服はどこからきてどこへいくの?(鎌田安里紗、マルティンメンド有加 / 晶文社)
素材についての知識から、愛着ある服を長く着るコツまで、服と人との良い関係をめぐる7章の報告書。服にもサステナビリティが大事なことはわかっているけれど、いざ自分の消費行動になるとそれから外れた選択をしてしまい、なんとなくモヤモヤしている……。そんなひとに向けて、服にまつわるさまざまな問題について考えた1冊。

📚今週の1冊📚

書影

書影

「生き方の数だけ存在する住まいのかたちを見たい」と家を訪ねる杉本彩子さんが記録してきた人が住む「おうち」の俯瞰図とインタビュー/エッセイ/コラムで構成された1冊。イラストを生業にする杉本さん自身のつながりで成り立っている本なので、陶芸家など、さまざまな作家さん/職業の人が出てきて愉快です。生活していることがありありと伝わってくるリアルさも魅力。

今週土曜からは2階展示室にて刊行記念展示が開催されます!ギャラリートークもあるので、ぜひご参加ください!

目次

序章──家を巡る旅に出る前に ヤドカリの渦紋の中から生まれるかたち

第一章 牙城を築く
・縦横斜めに線が遊ぶ 三角形の箱庭と小さきものの世界
・螺旋のリズムを内に秘めた 富士塚の傍らのモノリス
・デカダンとまがい物の美学 私が私でいるために
ホーム・スウィート・コラム1:家も主役の映画やドラマ その一

第二章 蒐集と向き合う
・造形作家夫妻が集める 蠟人形春子と愉快な仲間たち
・電音土蔵空間から放たれる音響は すべての境界を溶かしていく
・権力者の肖像画が壁を埋める プロパガンダグッズ・コレクターの家
ホーム・スウィート・コラム2:家も主役の映画やドラマ その二

第三章 受け継ぎ活かす
・陶芸家夫妻が蘇らせた 築一五〇年の京風町家
・絶やさぬ囲炉裏の火のように 受け継がれてゆく小さな家族の物語
ホーム・スウィート・コラム3:住宅建築が観察できる施設案内

第四章 旅の途中でたたずむ
・遊牧民のゲルか、宇宙船地球号か 軽やかに人生を愉しむドームの基地
・旅の途中のスナップショット 仮住まいのヴィラから眺める異国の街角
・花から花へと舞い飛ぶ蝶の 生き抜く糧が詰まった小さな部屋で
ホーム・スウィート・コラム4:本書の指針となった書籍たち

第五章 ともに生きる
・あざやかに織りなす糸のように 人と自然が交差する空中農園
・米軍ハウスのバナナの葉蔭 文化の渦から生まれるグルーヴ
・小川のほとりの小さな納屋で 山と谷を蘇らせる守人の叙事詩

終章──記憶の中の家を俯瞰する 増築を重ねて迷宮化した、昭和初期の文化住宅
・著者の生家 祖父の持ち家

📚TOUTEN BEST ( 2026.2.2-2026.2.15 )

お金信仰さようなら(ヤマザキOKコンピュータ / 穴書)
・どれだけの資産があれば人は幸せになれるのか?
・売れないものには価値がないのか?
・経済成長すれば私たちの暮らしは豊かになるのか?
金融界のみならず、国内外のパンク・シーンや多種多様な地下カルチャーを渡り歩いてきたヤマコンさんがそこで培った独自の視点でひとつひとつの疑問を解き、貯蓄でもなく、選挙でもない、新しい選択肢を提示する。20日夜にはトークイベントも開催します!ぜひ!お越しください〜!

『キーホルダー 2』(POTATO PRESS)
大阪・FOLK old book storeさんのPOTATO PRESSが発行する漫画誌『キーホルダー』2号目。2号目は川が出てくる川漫画がテーマ。ながしまひろみさん、大橋裕之さん、コマツシンヤさん、寺田燿児さん、死後くんさん(で合ってるのか?)。ヒュッてなったり爆笑したり忙しい。「川」が意味するもの、または意味しないものが多種多様で素晴らしい一冊。現在1階にて展示を開催中です!原画がたっぷり見れる貴重な展示です。ぜひご来場ください!

そいつはほんとに敵なのか(碇雪恵 / hayaoki books)
ZINE『35歳からの反抗期入門』の碇雪恵さんの新刊エッセイ。人のことも、政治のことも、小さな違和感も、ついつい知ったふりをしてしまうことはありませんか。よく知りもしない他人にラベルを貼ってしまうこと、イラっとした相手の言動と同じことをしていたこと、思い当たる点がありどきりとする。不快だから悪魔化するのではなく、相手を知ろうとすること。自ら問いを投げ続けることが分断に抗う方法のひとつなのかも。その実践がこの本には書いてある。超おすすめです。

帰りに牛乳買ってきて(はらだ有彩 / 柏書房)
女ふたりの暮らしを等身大に描きながら、社会から押し付けられる「普通」を可視化し問いかけ、それぞれが自由に生きることを肯定するコミックエッセイ。喜怒哀楽がたのしく描かれていて、とてもよいです……!現在店頭では重版を記念して、ミニ展示を開催しています。フェア開催店でしか読めないおまけ話の展示あり、サイン本もあり!です。

アナアキストの悪戯( 伊藤野枝 / マヌケ出版社)
習俗打破! 大正の世において因習にとらわれず、国や権力からも縛られずに生きようとした伊藤野枝。パートナーの大杉栄や仲間たちと過ごしたアナキスト時代の生活が、本人の筆でいきいきと綴られる傑作選。マヌケ出版社、1冊目の商業出版。重版記念で、佐久間裕美子さん、高島鈴さん、氷上アクアさんのコラムが掲載された特典小冊子つきです!

👀展示&イベント情報

1F展示情報【26.2.3-2.28】漫画誌キーホルダー第2号展
POTATO PRESSレーベルの漫画誌『キーホルダー』第2号・特集「川」の刊行を記念して、「漫画誌 キーホルダー第2号展」を当店1階にて開催。毎回異なる作家・テーマで発行予定の『漫画誌キーホルダー』。装画を担当している竹浪音羽さんの作品、特集「川」に参加しているながしまひろみさん、大橋裕之さん、コマツシンヤさん、寺田燿児さん、死後くんさんによる原画や書籍、グッズを展示・販売中。ぜひご来場ください!

1F展示情報【26.2.3-2.28】『帰りに牛乳買ってきて』(柏書房)重版記念ミニ展示
ふたりで楽しく暮らすということを等身大で描きながら、社会から押し付けられる「ふつう」を可視化する、生きる自由を肯定してくれるコミックエッセイ『帰りに牛乳買ってきて』。今回は重版を記念して、ミニ展示を開催します。フェア開催店でしか読めないおまけ話の展示あり、サイン本もあり!です。ぜひお越しください!

2F展示室【26.2.21-3.7】杉本彩子『ホーム・スウィート・ホーム』俯瞰イラスト原画展「住まいという私小説 」
実在の住まいを取材して描いた400点以上のイラストと綿密なルポルタージュにより住人の生き方に肉薄する『ホーム・スウィート・ホーム』(杉本彩子著/工作舎刊)は、「書店員が選ぶノンフィクション大賞2025」にもノミネートされた話題作です。本展では俯瞰イラストをはじめとした20点以上の原画の他、描き文字入りの特大プリントも展示します。原画の繊細な色合いやタッチをご堪能いただき、楽しい文字入りプリントと見比べながら、さまざまな暮らしのかたちに思いを馳せてみてください。トークイベントも開催します!リンクより詳細ご確認ください👀

【26.2.20】ヤマザキOKコンピュータ×徳谷柿次郎トークイベント「パンク/ヒップホップから学んだ二人のローカル出版編集会議~わたしたちはバラバラで生きてもいい!~」
長タイトル!兵庫で出版社・穴書を立ち上げ今月末『お金信仰さようなら』を出版するヤマザキOKコンピュータさんと長野で出版レーベル・風旅出版を立ち上げ『編集の編集の編集!!!!』、『いきなり知らない土地に新築を建てたい』など続々と出版を続ける徳谷柿次郎さんのトークイベント!!!!この時代に出版を行うこと、地方に移住をして起業をすること、……それぞれパンク/ヒップホップに影響を受けインターネット人間からアナログ出版に走り出した二人の考えや精神性、生き方・働き方がたっぷり聞けるイベントになると思います。絶対絶対絶対面白い組み合わせですので、ぜひお越しください!

【26.2.20、3.18】施設図書館もん・つっちーの出張星読みと選書
今年もやります!つっちーさんの星読み。星読みとは、その人が生まれた瞬間の星の配置をもとに、性格・才能・人生の流れをひも解く手法のひとつ。客観的に自分を見直すことができて、ふっと肩の力が抜ける時間を過ごせるひとときとなるといいなと思います。ぜひご参加ください

【26.2.23】"まち"をよりセーフにするための「アクティブ・バイスタンダー講座」〜モヤモヤする場面にどう介入するか? ”おみやげZINE付き”講座&ワークショップ~
主催:NAGOYAアクティブ・バイスタンダー講座実行委員会一同
たとえば、「その場にいる」だけのあなたが、わざとコーヒーをこぼすだけでもハラスメントを止めさせる力をもっているとしたら、どうでしょう。 できるかもって思いませんか?アクティブ・バイスタンダーとは、ハラスメントや差別の現場に居合わせた人(第三者)が、さまざまな方法を用いて、ハラスメントが起きないようにしたり、起きているハラスメントが続かないようにしたり、被害を受けた人に寄り添ったりするといった行動や人のことを指します。アクティブ・バイスタンダーの視点を共有し、みんなの安心を守るためにできそうな、小さな行動を一緒に考える会です。ぜひご参加ください。

【26.2.26】 『昭和の少年』(風媒社)刊行イベント「嘘つき社会と嘘つき稼業」
昭和の僕ら、どこへゆく―。銀河鉄道999、漫画誌ガロ、ビートルズ、ウクライナの街角……。ふいに語りかけてくる記憶が、いまを、未来を照らし出す。懐かしくも痛切な言葉のかけらたち。毎日新聞(東海)好評連載「そうの日うつの日」「昭和の少年」に、書き下ろし4 編の痛快質疑応答集「いろいろな質問」を収録した『昭和の少年』が名古屋の人文社会書籍出版社・風媒社より刊行されました。刊行を記念して、諏訪哲史さんのトークイベント&サイン会を開催します。ぜひご来場ください。

杉本彩子『ホーム・スウィート・ホーム』俯瞰イラスト原画展「住まいという私小説 」記念トークイベント 1 【26.3.6】「私小説から叙事詩へ―納屋が繋いだ内と外―」
第5章3幕に登場する納屋ハウスの住人をお招きしてトークショーを開催。「コロナ禍を機に福井県に移住した吉田夫妻は、夫の智彦さんの父の生家の納屋をリフォームして暮らし始めました。仲間たちの力も借りて手づくりしたその家を、妻のかおりさんは「体の一部や延長線」と言います。排水口から流れていく水の行方を理解するなど、意識は自ずと家の外側、環境、社会へと向かっていきます。この本の序章で著者は「家」を住人の「私小説」に喩えましたが、より大きな視座を得た吉田夫妻の物語は、私小説を超え、叙事詩と言えるものになっていきます。」その意識の変化や充足感について、著者・杉本彩子さんがお話を伺います。

杉本彩子『ホーム・スウィート・ホーム』俯瞰イラスト原画展「住まいという私小説 」記念トークイベント2 【26.3.7】紙芝居トークイベント『ホーム・スウィート・ホーム』ができるまで
著者・杉本彩子さんが、出版のいきさつや、編集者との出会い、各家取材のエピソード、俯瞰イラストの制作過程などを、紙芝居形式でお話しされます。

AFTER TALK

日曜は打ち合わせもあったりでフルで自由には動けませんでしたが、ひさびさのON READINGさんに行けました。植本一子さんの個展が始まるとのことで、ご本人にはお会いできなかったですが色々なご縁がありちょうど伺えてよかった。いつ行っても、何度行っても嬉しい気持ちを持って帰ることができるON READING。整然と並ぶ本、その場に馴染むレコード、インクの香りが相まった空間に生活の美意識を感じられて、心が整う。いつもかっこいい。

さらに月曜には大阪に新居を構えた姉の家に遊びに行ってきた足で、10月に移転されたtoibooksさんへ行ってきました。(大阪、いきたい本屋が多くて困る。今回高速バスで2000円くらいでいけると知ったので隙を見つけては行きたいなと思っています。)

姉と姉の子どもたちも一緒に行きたいとのことで商店街も楽しみながら歩いていたら、子どもらが小さいのもあってか、道ゆく人が普通に親戚のように話しかけてくれて「お、大阪〜!」とローカルギャップを食らっておりました。楽しい。活気のある商店街でびっくら。ここに勤めてたら毎日惣菜買ってしまいそうだな。キンパ食べたかった。いいなあ。

その脇にあるtoibooks。磯上さんに挨拶をすると、ちょうど益田ミリさんの展示の撤収にきていたミシマ社さんをご紹介くださり(エリア違いで初対面でした)、一緒に少しおしゃべりして、棚を見せてもらう。(この言い方取次の営業っぽいな。)棚の高さの工夫か、すごく拓けた空間のなかに光が差し込んでいて、とても気持ちがよかった。手前に絵本やtoibooks的注目新刊&話題書、展示・イベントの関連書籍が並ぶ。奥には小説・詩歌・人文書・テーマ別書籍がずらりとある。toibooksさんでは詩集を買うと決めていたけど、それだけではもちろんすまない。バスで交通費を削減した分を書籍代に充てたのです、と脳内財務大臣に言い訳をした。帰りのバスで読んだ手差しユニッツの『12時』がとてもよかった。バス酔いしたのでポリタスのプレミアムトークを聴きながら帰宅。

それでは、まだまだ大変な世の中ですが、好きな飲み物を飲んで、ご自愛しつつ、今週もそれぞれの読書時間をお過ごしください。

#NOW READING 『暗い時代の人々』(森まゆみ / 亜紀書房)

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