TOUTEN BOOKSTORE NEWSLETTER #53
#53 INDEX
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HELLO
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TOUTEN BEST (2024.3.4-3.17)
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TOUTEN PICK UP
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EVENT INFOMATION
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AFTER TALK
・HELLO
こんにちは。
『読点magazine、特別号 増補版』を刊行し、確定申告が終わり、朝気持ちよく起きれるようになってきました。(個人的に寝起きのよさは健康のバロメーターです🌞)
明日から毎年恒例らっこばやしさんによる写真展がスタート🦦北海道で出会えた野生のラッコの写真を展示されます。らっこばやしさんは13年前にラッコに魅了され、ただただ好きでラッコの魅力を伝える活動を続けられています。今回も保護団体への寄付グッズを直接販売されます。らっこばやしさんのお話を聞いているとラッコの現在地から、自然のこと、人間がもたらしてきた毛皮の乱獲や自然破壊による歴史、共生についてまで考えさせられます。23日はトークイベントも開催。無料でオンラインでの配信も行う予定ですので、ぜひこちらからチェックしてみてください。
そして本のイベントが立て続けにやってきています。重なる時はとても重なる!
30日の夜はTOUTEN BOOK CLUBという名の読書会。あるテーマ本について語り合ったり、本の周辺の話をしたり、本を紹介しあったりする会です。今回、ゲストをお呼びしてのTOUTEN BOOK CLUBはかなり久々です!テーマ本は『ジェンダー目線の広告観察』、ゲストは著者で広告ハンターという異名を持つ写真・ジェンダー表象研究者の小林美香さんをお呼びします。(小林さんの最近のおすすめ連載はこちら!)この本のイベントはずっとやりたいな〜〜〜〜と思っていたので、今回開催できることをとても嬉しく思います。今回は名古屋・吹上にあるC7C gallery and shopさんで開催される坂東正沙子さんの個展『憂鬱のシンデレラ』に合わせて、C7Cさんと「小林美香さんを名古屋に呼ぼう!」と共同で企画しました。TOUTEN BOOK CLUB→C7Cさんでの個展『憂鬱のシンデレラ』オープニングトークという流れで参加される方はイベントの割引があります。詳細は下記EVENT INFORMATIONからどうぞ。ぜひ一緒に参加しましょう。
・TOUTEN BEST (2024.3.4-3.17)
『手癖で愛すなよ』を読むことは、言葉を噛み締めるような読書体験だなと思います。記憶が吸い込まれる一節や、想像してしまう余白の場面など、犬飼さんのエッセイと詩を行き来するのもまたおすすめです。16日には無事展示が終了し、読書会も刺激ある時間になりました。犬飼さんが展示期間中、ご来店された皆さまから言葉を集めて制作した「TOUTEN BOOKSTOREの詩」は店頭の詩のコーナー付近に貼っていますので、ぜひ読んでみてください。詩の発表時に行った詩を作るワークショップがかなり楽しくて、詩は自由な文学なのだということを改めて感じさせる時間となりました。
PARCOで開催された期間限定の本屋市「ブキニスト」でセルフラブをテーマに当店がえらんだ1冊。たくさん売れていきました。「光」をテーマにした詩集のような、絵本のような安達茉莉子さんの作品。わたしは自分の中にある光を信じて歩くことができるだろうか。最近、そんなことをよく思います。今もなおだれかの灯台になる1冊。
フェミニズム、反人種差別がいかに脱植民地化と繋がるかを考えるZINE。パレスチナで続いているシオニズムも、土地を奪いパレスチナ人を排除をするという植民地主義から起きていることであるし、ちょうどDialogue for People(D4P)から届いた最新のフリーマガジン「VOICE OF LIFE」でのテーマも「【フィリピン】バタアン「死の行進」と捕虜虐殺――日本の戦争加害を考える」という内容で植民地主義を考えざるをえません。(店頭で配布しています)気候危機の視点から考えたvol.2も販売中です。脱植民地化というのは、平和を考える上でもかなり重要な動きだと思います。
「ガザのこと、気にはなっているけど情報を追えていない」という方にはこちらからおすすめしています。今店頭で「FREE PALESTINE」パッチを配布していますが、それがきっかけで会話になり、冒頭の言葉にふれる機会もふえました。「情報が追えない」という声にそれもそうだな、と思うのは、メディアではほとんど取り上げられることがないからだと感じます。知りたいときに知りたい情報が編集され1冊の本として佇んでいる。「なんとなくしか知らない」という一人でも多くの人に読まれるべき本です。
・TOUTEN PICK UP
3月7日に当店で開催された『障害があり女性であること』重版記念イベントは、頷くことがとても多かったです。本書は障害がある女性48名への聞き取り調査をまとめたもので、教育・職場・医療現場などで受けた深刻なハラスメントや、性暴力被害、恋愛・結婚・出産・育児にまつわる困難経験だけでなく、インタビュー中に「しょうがないこと」として曖昧に語られた「生きづらさ」にも光を当てています。
たとえば印象的だったのが、障害のある女性は性暴力に合うリスクが高いにも関わらず、性教育が遠ざけられてきたり、相談機関にアクセスしづらかったりアクセスしても相談に乗ってもらえなかったり、そしてその場を去るのは加害者ではなく被害者の方であったり、構造的にハラスメントに逢いやすい状態であるという指摘など、取りこぼされてきた障害のある女性のSRHRについての聞き取りの章。また発達障害の特徴のひとつとして同時に複数のことを行うことが難しい特徴がある中で、就職での事務仕事の難しさや家庭の中でケア役割が期待されることとの葛藤など障害があることと女性であることが複合的に絡み合う複雑さをジェンダーの視点もふまえて記されています。
分厚さはありますが文字数としては読みやすく、座談会なども収録されていてかなり手に取りやすい本だと思います。ぜひ、さまざまな立場の人に読んでほしい1冊です。
イベントでは土屋葉さん、伊藤葉子さん、河口尚子さん、後藤悠里さん、時岡新さんといった著者5名が登壇され、フェミニズムやジェンダー論を専門とされる菊地夏野さんをゲストに、6名で(史上最多!)本の話を深掘りされていきました。
菊地さんは旧優生保護法のもと障害のある人たちに行われた強制不妊手術の国家賠償を求める「優生手術被害者とともに歩むあいちの会」の共同代表であり、この問題に取り組む中で、事の深刻さがなかなか広く一般に伝わらないというところから、能力主義の話、フェミニズムとポストフェミニズムの話になり、旧優生保護法の問題がわたしたち一人ひとりの問題へと繋がっていきます。七生養護学校事件や津久井やまゆり園事件についてもふれられ、問題の根深さを感じました。能力主義批判とフェミニズムについてはなかなか同時に語られることが多くないそうで(個人的にはそこに驚きましたが)全体を通して、とても重要な話でした。
字幕付きアーカイブは4/14までの配信になります。体感ではあっという間の2時間。ぜひお申し込みください。
・EVENT INFOMATION
今週金曜はREADING GOHSTSです!テーマは「卒業」!
・AFTER TALK
先日、用事のついでに春日井市にある安藤書店さんに空き時間を見つけて行ってきたんですがすごく楽しかったです……。入ってすぐは雑誌、文庫、話題書とよく見る光景だったのですが、奥に広い人文コーナーがあって、比較的最近の本は少なめで年季の入った品揃えですが哲学や社会思想の棚が壁一面あり、驚きました。ここの本屋の歴史を知りたい・・・知っている人いたら教えてください・・・。岩波現代文庫版もずっと品切れしているエドワード・W・サイードの『パレスチナとは何か』(岩波書店)の単行本と『神保町「書肆アクセス」半畳記』(無明舎出版)を買いました。レジは現金と図書カードのみで、その日は書店に行くつもりなかったので現金の持ち合わせがなくて焦りましたがちょうど連れ合いが登場して助かりました。時間が足りなくて半分くらいしか見れなかったのでまた行きたいです。
それでは、まだまだ大変な世の中ですが、好きな飲み物を飲んで、ご自愛しつつ、今週もそれぞれの読書時間をお過ごしください。
#Now Reading 『エクソフォニー』(多和田葉子 / 岩波書店)
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