TOUTEN BOOKSTORE NEWSLETTER #103

ほぼ隔週火曜にお送りするニュースレターです。
toutenbookstore 2026.03.24
誰でも

#103 INDEX

  • HELLO

  • 新入荷&今週の1冊

  • TOUTEN ベスト (2026.3.2-2026.3.22)

  • イベント情報

  • AFTER TALK

🌸HELLO

こんにちは!
先週はお休みがかぶって配信ができませんでしたので久しぶりの配信になります。みなさんいかがお過ごしでしょうか。柏書房より今週発売する『みんなこうして連帯してきた』をいま読んでいますが、周縁化された集団の垣根を超えてきた社会運動の歴史に勇気づけられます。まさに連綿と続いてきた歴史。以前デイジーメッセンジャーの出さんと「日本ではデモについて教わる機会がないし、社会運動での成功体験をアーカイブする必要があるよね」という話をしていたけれど、すでにそういった本があったのだ!と嬉しくなりました。(ちなみに運動における失敗とは、成功とは、という話は本書の中でも語られている。「失敗」と語られるとき、それはどういう意味か、誰の利益になるのか、と問うことは重要な視点である。)この今も地続きの歴史の中で抗議すること、反対すること、声を上げてきた人がたくさん存在していた/いることを知ることで私たちはまた希望を持ち直すことができる。

さてさて、時は遡り、3月前半は確定申告に追われながらも店内はハルトケさんのユーモアたっぷりでかわいいPOP UPや『ホーム・スウィート・ホーム』の展示・関連イベント(PAHANAさんでの打ち上げ参加させてもらい、楽しかったなあ)などで毎日にぎやかでした🙏ハルトケさんのPOP UPは28日まで!今年の確定申告、本当に間に合わないかと思いましたが睡眠時間を犠牲にして無事終えることができました。確定申告に呪いをかけたいと思ったのはわたしだけではないはず。申告後徴収するのは速やかで余計に苛立ちました。

先々週はイベントでお世話になった徳谷柿次郎さんのところに遊びに行ってきました。色々連れていっていただいてありがたやありがたや🙏
夜は今月閉店する(譲渡するかも?な)スナック夜風へ。若い編集者が何人も集まっていて、こうしてローカルに集まれる場所を作ることでいくつものクリエーションの潤滑油になっていたんだろうなあと想像しました。柿次郎さんがやっていることはいつも若者の未来につながるように設計されていると感じる。活用できるかどうかはその人に委ねられているようになっているのも良い。場所を作ることで可能性を広げているところが、大人の責任をまっとうしているように見える。だからこそ愛されているんだろうなあ〜。くう〜。

翌日は信濃町を案内してもらう。うどんの温石さんがかっこよすぎて、今もあの空間を反芻する。野尻湖に入れるくらい近いサウナ宿泊施設LAMPも、近い将来泊まりたい。湖への憧れが増幅する。パカーンコーヒースタンドも次は必ず。長野市にはインディペンデントショップが多いことを知りまた行きたい気持ちが強火です。皆さまもぜひ、長野市-信濃町の旅へどうぞ。なんとナウマンゾウ博物館もある🦣!!!!!

先週は実家の用事で家族総出で福岡へ。亡くなった父のいとこ”Yさん”にも会いにいってきましたが、どれだけ老いても、凛としていて本当にかっこいい人。Yさんはバレエ教室を営んでいていつも背筋がピンとしていて、毎年年末年始のタイミングで父の叔父さんの家に行くとたくさんの絵本を用意してくれていた。わたしは小さい頃からYさんを見てきたから女性が一人で生きていくことへのロールモデルを獲得していたと今となっては思う。父がYさんに「定年になったから子供の本屋ができたら手伝いたい」と話していたと聞いてじんときた。手伝ってもらうことは叶わなかったけど何度も足を運んでもらったことを思い出す。すでに父との思い出の場所でもあるので、地道に続けていきたいと思う。

それにしても、小さな子供らと共に長距離移動するというのは本当に大変ですね。隙を見つけて福岡の本屋に行きたかったですが、一つも行けなかった!クタクタになって帰宅。疲れが尾を引きましたが、今週は店でのばたばたも落ち着いてきて、わたしも回復してきました。そうしている間にも春がやってきている。これでも短くまとめた方なんですが、近況報告が長すぎますね。

📚新入荷&今週の1冊

暮らしの中の小さな革命(eri / 光文社)
ファッションディレクター・アクティビストeriが、自分の物選びの基準、エシカルとものづくりの関係など、多くの葛藤を経て今考えていることを綴ったフォトエッセイ。ファッションアイテムからインテリア、雑貨、思い出の品まで、eriの愛するものを一堂に並べて紹介することで、「もの選び」の哲学が見えてくる。この社会がより良い場所になるための選択、ヒントが満載。

日本社会と外国人(朴沙羅 / 中央公論新社)
出入国管理政策の変遷を論じることは、日本社会がどのように外国人を生み出し、処遇してきたのかを描くことにほかならない。本書は、入管体制の成立、法的地位の変化、「多文化共生」の展開、強化される管理と監視、人種差別や労働力の受け入れなど多岐にわたる論点や課題を扱い、80年の軌跡を確認する。

はじめての百合スタディーズ(近藤銀河、水上文、中村香住 / 太田出版)
百合オタク×フェミニスト×クィア当事者が語りつくす、百合批評入門。女性同士の親密な関係性を描く、百合というジャンル。その起源から、国内外での多様な受容、そして近年の作品の潮流までを網羅。当事者の視座を交え、「百合のいま」がわかる一冊。

本をひらく(杉江由次、大森皓太 / 本の雑誌社)
“だれかと語り合いたかった。真剣に、本気で。本や本作りや本屋のことを──”
本の雑誌社の営業杉江由次と三鷹UNITÉ・京都鴨葱書店の店主大森皓太が交わした往復書簡12通を書籍化。現在の本と本屋と本作りついて親密でありながら緊張感をもって現場から深く議論する。

虫の時間(こだま、いりえ / 秋月圓)
作家と元書店主が打ち明ける、他人には言えない困り事──。エッセイストの「こだま」と、神保町にて間借りで本屋を営んでいた「いりえ」による一年半の往復書簡。一度しか会ったことのない二人は、いつの間にか友人にも話さないような悩みを明かす。虫の話から始まり、お風呂に入れない、洗濯物をしまえない、メールが溜まる、優先順位がつけられない、先延ばし癖や脳内多動……。「自分だけ変かもしれない」と迷いながら自分自身に近づいていく、22通の手紙。

📚今週の1冊📚

本チャンネルの新企画「店主の推し5冊」にて、1~3月新刊の中からノンストップで紹介しました!花粉症がひどくてカラカラのカッサカッサ状態でしたが、本チャンネルのNさんが撮影に来てくださったのでなんとか撮り終えることができました……!本日『ほんとうのことを書く練習』も重版分が入荷したので、ぜひ買っていってくださいませ!📚📚📚📚

📚TOUTEN BEST ( 2026.3.2-2026.3.22 )

お金信仰さようなら(ヤマザキOKコンピュータ / 穴書)
・どれだけの資産があれば人は幸せになれるのか?
・売れないものには価値がないのか?
・経済成長すれば私たちの暮らしは豊かになるのか?
金融界のみならず、国内外のパンク・シーンや多種多様な地下カルチャーを渡り歩いてきたヤマコンさんがそこで培った独自の視点でひとつひとつの疑問を解き、貯蓄でもなく、選挙でもない、新しい選択肢を提示する。

ほんとうのことを書く練習(土門蘭 / ダイアモンド社)
インターネット上にある文章の多くは、「誰かに読まれることを前提に書かれた文章」です。もしその文章がバズって、他人に認められて、フォロワーが増えたとしても、それは「偽の自分」が社会とつながることになってしまう。それは、自分自身でも気づけない「生きにくさ」につながっていると土門さんは言います。「どうすれば自分の文章が読者に認められるか?」を目的に書かれています。本書は、まず誰にも見せない文を書く場所を確保して、自分を深く知ることに重点を置きます。その上で、「自分にしか書けない文章」の書き方を身につけて、他人に読まれるまでの道筋を示します。

『ホーム・スウィート・ホーム』(杉本彩子 / 工作舎)
「生き方の数だけ存在する住まいのかたちを見たい」と家を訪ねる杉本彩子さんが記録してきた人が住む「おうち」の俯瞰図とインタビュー/エッセイ/コラムで構成された1冊。イラストを生業にする杉本さん自身のつながりで成り立っている本なので、陶芸家など、さまざまな作家さん/職業の人が出てきて愉快です。生活していることがありありと伝わってくるリアルさも魅力。

世界でくらすクルドの人たち(たくさんのふしぎ) 2026年3月号(金井真紀 / 福音館書店)
春分の日、埼玉県ではクルドの人たちが新年を祝うお祭り「ネウロズ」が開かれます。クルド人ってどんな人たちなのでしょう? どんな文化をもっているのでしょう? 日本、イラン、イラク、カナダ、イギリス、ドイツ、世界中にくらすクルドの人たちに会って話を聞いて、ネウロズと美しいクルドのドレスを中心にクルドの文化の魅力を紹介します。

ふつうに働けないからさ、好きなことして生きています。(平城さやか / 百万年書房)
手元には三百円しかなかった。それでも、今度こそ自分が心底望む生き方がしたかった。「ふつうに働けない」と弱り果てているあなたが、好きなことで生きていくための100の心得(tips)。サイン本で再入荷です!

👀展示&イベント情報

2階展示室【26.3.20-4.4】シリーズ「あいだで考える」(創元社)創刊3周年記念 香山哲×ひうち棚 二人展
不確かな時代を共に生きていくために必要な「自ら考える力」「他者と対話する力」「遠い世界を想像する力」を養う多様な視点を提供する、10代以上すべての人のための人文書のシリーズ「あいだで考える」(創元社)。シリーズの創刊3周年を記念して、第1作目の装画・挿画を手がけた香山哲さん、最新刊の装画・挿画を手がけたひうち棚さんによる二人展を開催します。
最終日の4月4日夜には香山哲さん、ひうち棚さんによるトークイベントも開催します!

1F展示情報【26.3.7-3.28】ハルトケ popup shop
常滑の作家・ハルトケさんのPOP UPを開催中です。都道府県の猫たちの置物やイラストなどがメイン。飾ってあるものは全て受注生産で購入ができます。ぜひ実物をお楽しみください。

1階展示情報【26.4.7-5.9】パレスチナとつながる写真展PROJECTマクルーバ写真展「私たちが見たパレスチナ」
パレスチナで生きる人々のことを写真で伝え、共に生きることを模索するマクルーバさんの写真展「私たちが見たパレスチナ」を今年も開催します。今回のトークイベントゲストは中東パレスチナ×日本のカワイイを届けるお店「架け箸」を運営する髙橋智恵さん。マクルーバのZINEvol.3も、架け箸さんが2025年夏にパレスチナ・ヨルダン川西岸地区の暮らしを訪ねた記録が特集されています。ナクバの日が近づくタイミングです。パレスチナについて話し続ける機会になればと思います。

2階展示室【26.4.13-25】水俣写真展&トークイベント「写真が語る、言葉がつなぐ」
4月13日から25日にかけてTOUTEN BOOSKTORE2階展示室にて水俣写真展を開催します。ながく水俣を見つめてきた写真家が切り取った、水俣の海・人・暮らし。時空を超えて語りかける写真のことば。最終日夜には、水俣病・東海の会代表の原武千潮さんと、水俣病センター相思社/水俣病歴史考証館職員の永野三智さんとのトークイベントを開催します。ぜひお越しください

イベント

【26.3.27】READING GHOSTS
金曜日の夜営業の時間にひっそりと現れる「READING GHOSTS」。ただ読書をする時間を共有する場所です。20時からの読書会「たたかわないビブリオバトル」のテーマは、「コーヒーがおいしい本」。コーヒーがテーマの本、読むとコーヒーが飲みたくなる本など、みなさんのおすすめの本を教えてください。(クララさんより👻)

【26.4.4】シリーズ「あいだで考える」(創元社)創刊3周年記念 香山哲×ひうち棚 二人展記念トークイベント 香山哲×ひうち棚×矢萩多聞(聞き手)「いま、本をつくるときに考えていること」
展示記念トークイベント!トークテーマは「いま、本をつくるときに考えていること」。シリーズ「あいだで考える」のブックデザインを手がけている矢萩多聞さんを聞き手に、「あいだで考える」の本の装画・挿画をどのように作り上げていったのか、また、「自分で本をつくる」といった行為について考えていることなどをたっぷりお話いただきます。お三方の作品のファンの方にはもちろん、いま本をつくっている人、つくりたいと思っている人にとっておすすめしたいイベントになります。ぜひご参加ください!

【26.4.25】水俣写真展最終日夜のスペシャル企画トークイベント「沈黙をひもとく」
4月13日から25日にかけてTOUTEN BOOSKTORE2階展示室にて開催される水俣写真展の最終日夜に、水俣病・東海の会代表の原武千潮さんと、水俣病センター相思社/水俣病歴史考証館職員の永野三智さんとのトークイベントを開催します。”原武さんが長い沈黙を破って伝えたいことはなにか。語ることは、社会の何を変える力になるのか。人間の尊厳の守り方についてのお話を聞いてみたいと思います。”(永野三智さんより)

【26.5.9】パレスチナとつながる写真展PROJECTマクルーバ写真展「私たちが見たパレスチナ」トークイベント ゲスト・ 髙橋智恵(架け箸)
パレスチナで生きる人々のことを写真で伝え、共に生きることを模索するマクルーバさんの写真展「私たちが見たパレスチナ」にあわせ、トークイベントを開催します。ゲストには中東パレスチナ×日本のカワイイを届けるお店「架け箸」を運営する髙橋智恵さんをお招きしてトークイベントを開催します。マクルーバのZINEvol.3も、架け箸さんが2025年夏にパレスチナ・ヨルダン川西岸地区の暮らしを訪ねた記録が特集されています。ナクバの日が近づくタイミングです。パレスチナについて話し続ける機会になればと思います。

AFTER TALK

溜まっていた「ばけばけ」を観ています。もう終わってしまうだなんて!『冬のなんかさ、春のなんかね』の最新話もようやっと観れたのですが「えっ」と声出ました。『虎に翼』スピンオフはまだ未視聴です。ネタバレを避けるためにSNSを開くのも慎重です。エンタメはそんな感じです。

それでは、まだまだ大変な世の中ですが、好きな飲み物を飲んで、ご自愛しつつ、今週もそれぞれの読書時間をお過ごしください。

#NOW READING 『みんなこうして連帯してきた』(ジェイク・ホール / 柏書房)

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