TOUTEN BOOKSTORE NEWSLETTER #113

ほぼ隔週火曜にお送りするニュースレターです。
toutenbookstore 2026.08.18
誰でも

#113 INDEX

  • HELLO

  • 新入荷

  • TOUTEN ベスト (2026.8.3-2026.8.16)

  • イベント情報

  • AFTER TALK

🐈HELLO

<はじめに>
名古屋市の、人権尊重のまちづくりに関する基本的な考え方に係るパブリックコメントが実施中です!ぜひこちらからチェック&可能ならパブコメをしましょう〜!!!👇8/26まで!

こんにちは。最後の親知らずを抜きました。噛み合わせがよくなった気がするが、多分気持ちの問題。まだ抜いたばかりなので油断はできない。近所の歯医者はいつも近所の人に遭遇するのでなんだか安心感がある。

2階展示室ではsanakaさんの展示が終了し、熱田空襲を知る展を開催しています。
この展示の、そして主催の林さんと知り合うきっかけになったKさんという方がいて、この方は戦争にまつわる話を民俗学的な視点で収集している。今日はKさんが現在は休刊となった『現代のエスプリ』という雑誌に寄稿したという、「空襲下の流言(迷信)」という記事をくれた。「爆弾よけ」のまじないみたいなものが当時もあったそうで、コロナ禍でいうところのアマビエみたいに、おはぎやらっきょで空襲を避けられる、みたいなものが色んなパターンであったそうな。

爆弾よけはきびしい言論統制の社会において、公然と口にすることのできない戦争早期終結の願望を結実させた民俗的な表出物ではなかったか。

「空襲下の流言(迷信)」

社会不安が大きくなれば何か少しでも安心できるものが欲しくなる、というのが自然な流れだろうと思う。15日に開催した熱田空襲のトークの中で中野見夫さんは、子供の頃、雨の日がとても嬉しかった。カタツムリが食べられるから、というエピソードを話されていた。それくらい、空腹だったと。いつ空襲が来るかわからない不安と、空腹と。安心して眠ることができないとなると、判断力も落ちる。当時の精神状況を思うと過酷なものがある。大衆煽動の空気は、そういった健康状況も影響してくるだろうな、と思ったりした。

赤紙招集が来ても拒否できた人はいたのだろうかとふと疑問に思い、Kさんに尋ねると、もちろんいて、実際に現地に行かなかったり、死んだことにして死亡届を提出したり、そういうこともあったそうで、明日資料を持ってきてくださるそう。すごい瞬発力。ありがたい気持ちいっぱいになるし、もっと学ばないとな〜とKさんの姿勢を見るといつも思う。

📚新入荷

私たちはみんな、失敗を知っている(白石果林、小指、こだま、野口理恵、村井光男、川内有緒、北尾マーモット、花田菜々子、末井昭/百万年書房)
巷に溢れる〈サクセスの秘訣〉は聞き飽きました。あなたの失敗談を聞かせてください。これ1,320円なのびっくりする。さすが百万年書房。
目次 離せなかった/白石果林、失敗は幸福のはじまり/小指、いい人だと思われたくてお金を貸しました/こだま、夏の日/野口理恵、本をつくってきて失敗をしたことがない/村井光男、私のもとに残った成分/川内有緒、丸い窓の家/北尾マーモット、失踪の練習さえも失敗/花田菜々子、終わりよければすべてよし/末井昭

ケアの記録5(森田胡桃子)
“その時々に感じていることを書くこと、読むことは自分自身にとって最大の励ましになり、癒しになり、そして揺るがない背骨を作ることのようでもあり”……生活の中で考えたこと、好きなものについてまとめた日記・エッセイなどの散文シリーズ「ケアの記録」。今回のテーマは列車です。

私が四番目に愛する季節(ハン・ジョンウォン、橋本智保=訳/書肆侃侃房)
当店のロングセラー(&ずっと売り続けたい)『詩と散策』のハン・ジョンウォンの新刊です!『詩と散策』は冬がぴったりの1冊でしたが、この『私が四番目に愛する季節』は夏がぴったり。というのも、本書はひとりの詩人がひと月を受け持ち、一日に一篇ずつ綴る韓国・ナンダ出版のシリーズより刊行・翻訳されました。ハン・ジョンウォンが担当したのは8月。詩集であり、散文集でもあり、時々写真と言葉が連なる、贅沢な内容です。

わたしの知らない子どもたち(西川美和/palmbooks)
私は、暗闇でものを見られる大人になれるでしょうか。音楽家の父のもと、ピアノに親しんで育った私は、戦争ですべてを失い、生きるために、自分を偽ることを選んだ――。今秋10月16日公開予定となる新作映画の原案小説にして、映画では語りえなかったいくつもの物語が、情景が、心象が……「生きる」ことにどこまでも真摯なその姿が胸にのこって離れない、戦渦を生きたひとたちが奏でる圧倒的長篇。

\📚今週の1冊📚/

福島、沖縄、パレスチナを訪れ、不条理を強いられ生きる人々の姿を追った、著者の6年間の行動と思考の記録。遺骨収集に取り組む2人の男性の言動を通して、歪んだ現代日本の社会構造を浮き彫りにするとともに、「未来の人の明日をつくる」ためには何が必要なのかを提示する。現地に赴き、自らの実体験から言葉を紡ぎ出した気鋭のジャーナリストの問題提起の書。

当店も、今年から、未来屋書店が主催する「生きる本大賞」の選考委員を担当させていただくことになりました。

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「生きる本大賞」とは、未来屋書店の有志書店員4名がノンフィクション、エッセイの賞を作りたいという想いから立ち上げた小さな賞です。

どんな本を大賞にするか話し合う中で自然と「生きる」ということに寄り添うような本が集まりました。今、必要としている人の生きる助けになるような、そんな本を手に取ってほしいとの思いからこの「生きる本大賞」は生まれました。

第3回目の選考委員は、未来屋書店、青山ブックセンター、TOUTEN BOOKSTORE、本屋イトマイ、ほんの入り口、もくめ書店 という6つの本屋から7人の書店員が集まり選考しています。

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知られてもいいことなのでここに書きますが、選考委員になったのは、今年に入ってときわ書房志津ステーションビル店の日野さんから、ご連絡をいただいたことがきっかけです。日野さんとはfacebookで密かに繋がっていて(きっかけがあんまり思い出せないのですが多分東京時代にどこかの何かで会ったんだと思ふ)、リアルな繋がりは薄いわりに、私は一方的に日野さんの投稿をよく見ていて、故に生きる本大賞の存在も知っていて、よいフェアやイベントを開催していることは知っていたのでお声がけいただいたのは本当に恐れ多く、嬉しかったです。賞とは関係なく、実直に「生きる本」を日々紹介していた日野さんから引き継いだことを大切に、『遺骨と祈り』を選びました。大賞の発表は8/28です。どの本も素晴らしいので、ぜひ興味のある本がありましたら読んでください。大賞発表に伴うフェアではさらに1冊ずつ追加した「生きる本」リストと、コメント付き冊子も配布します。

と、ここまでは生きる本大賞のお話でしたが、今月の頭ごろ、ときわ書房志津ステーションビル店の閉店のニュースを知り、日野さんがいるときにお店に行きたいなと思っていたので(昨年11月に遊びに行った時のことをニュースレターに書いてます)衝撃でした。10月25日までに、行けたらいいな。売場で日野さんに会えたらいいな〜〜〜〜〜。

閉店のニュースへの心持ちが、未だにわからない。それは取次で働いていた時に担当店が閉店してしまう時から、ずっとそう。8月末には大船のポルべニール・ブックストアも閉店する。金野さんは当店にも来てくださっていたし、イベントにもお誘いいただいたこともあったので、機会を見て行けたらいいなと思っている。閉店した後も、その本屋としての場所が、たしかにそこにあった時のことを、心の中に記憶として留めておくことしかできない。ちくさ正文館の跡地を通るたびにそう思う。

📚TOUTEN BEST (2026.8.3-2026.8.16)

バラバラな世界で共に生きる(朱喜哲/NHK出版)
わかり合えない他者を、敵にしないために。分断が極まり、「正しさ」がSNSでぶつかり合う社会で、私たちは他者といかに語り合えるか。アメリカの哲学者リチャード・ローティは、共通の基盤なき世界でそれでも人が共に生きる可能性を問い続けた。その哲学から、分極化の時代を生きるための知的作法を鮮やかに引き出す。

スタンディングのすすめ(平和を愛する18人)
高市政権発足により再び拡大しつつある社会運動のひとつ“デモ(スタンディング)”を主軸にしています。参加した18名がそれぞれの経験に基づき考えていることや葛藤などを率直に綴り、あるいはデモなどに関連した情報の共有を試みています。

自分を大切にできない時に読む本(服部みれい、大原扁理/筑摩書房)
人生には自分を大切にできない時がある。心身ともに疲れちゃった時でも、より元気になりたい時でもできる31 のセルフケア。へろへろだった大原扁理と、「どん底」を知る服部みれいが、初級から上級までのセルフケアの方法を伝授します。

me and you little magazine vol.1 特集:愛も生活も、たよりないから
me and youによる初の雑誌。Web Magazine『me and you little magazine』で2025年からおこなっていた特集「愛も生活も、たよりないから」を一冊にまとめた、ライフ&カルチャー雑誌です。本誌には、Webで掲載していた内容に加え、書き下ろし原稿も多数収録。愛を遠いものではなく、身近な「ここ」から感じて、考えていけるようなページがぎゅっと詰まった一冊。

なぜあなたの感想はふつうなのか(大島育宙/大和書房)
他人の感想が気になりすぎる「感想検索病の時代」に、私だけの視点・言葉で語るには。YouTubeやPodcastで映画&ドラマ解説をする大島育宙さんが、『花束みたいな恋をした』『ラストマイル』『PERFECT DAYS』など様々な作品を手がかりに、「独自の感想を生み出す方法」「自分だけの軸を持ってインプットするコツ」を大公開。

👀展示&イベント情報

【26.8.12-8.19】熱田空襲を知る展
終戦直前の1945年6月9日、8分間の空襲で2,068人の死者を出した熱田空襲。戦時中、軍用機生産の拠点であった愛知時計電機などが狙われたこの熱田空襲では、多くの学徒動員の学生が亡くなりました。地域で起きたことを知るための時間に。ぜひ、お越しください。

展示のお知らせビラ

展示のお知らせビラ

東京・高円寺にある書店の蟹ブックスさんとギャグ漫画家・藤岡拓太郎さんが企画した「戦争ゆるさんほんとにやだいいかげんにしろブックフェア」に当店も参加しています。フェアでは選書リストとコメントが掲載された冊子のほか、藤岡拓太郎さんがデザインしたグッズも販売中。

全国45の書店員が選んだ、「平和」を考えるための本をまとめた冊子「平和をつくるブックリスト」に合わせてフェアを開催しています。当店も選書とコメントを寄せています。主催はふりつづみ天鼓堂さんと、すいかのたね文庫さん。※冊子は配布終了しました。

👉👉👉👉👉つぎの展示👉👉👉👉👉

🎫🎫🎫🎫🎫イベント情報🎫🎫🎫🎫

本日まで!アーカイブ配信中!【26.7.18】『非核三原則 ーいま、何が問われているのか』刊行記念トーク 浅野英男✕羽田蒼馬「非核三原則見直しと語られるいま、私たちは何を問われているのか?」
「安保3文書改定」「非核三原則見直し」報道されることが多くなったこれらの言葉ですが、それ以上深堀りされることはあまりありません。成立するまでの歴史や立ち位置を少し深掘ると、意外と綱渡りな道のりの延長線上で、いま「非核三原則見直し」が検討されている…ということが見えてきます。それでは実際に見直したら、現実的にどんな課題が出てくるのか?日本や東アジア、世界の将来はどうなるのか?どうしたら平和に向かうことができるのか?共著者の1人である浅野英男さんをお迎えしてお話しいただきました。

アーカイブ配信中!【26.7.25】和泉悠✕朱喜哲トークイベント「バラバラな世界で共に生きるために、悪いことばから考える」
ことばと社会について思考し、実践を続ける言語哲学者・和泉悠さん&朱喜哲さんによるトークイベント!互いにバラバラなまま、どうすれば共に生きていけるのか。悪いことばから見つめることで、考える時間になりました。とても面白かったです〜!

アーカイブ配信中!【26.8.1】『子どもの心と体を守るために 親子で学ぶ包括的性教育』刊行記念 小児科医もりしー先生 × 産婦人科医かなっぺ先生トークイベント「子どもを守る性教育は、何を大切にするのか」
「これまでの性教育とどこが違うの?」「包括的性教育は何歳から?」「プライベートゾーンはどう伝えたらいい?」「もし性被害に遭ってしまったら、大人はどう支えたらいい?」
そんな問いを入り口に、家庭や保育・教育の現場で、大人が子どもたちにどんな言葉を手渡せるのかを一緒に考えます。一人でも多くの人に聞いてほしい人権教育だと思いました!ぜひ。

【26.8.29】TOUTEN BOOK CLUB 『自分を大切にできない時に読む本』 ゲスト: 大原扁理
こちらは扁理さんとの読書会です!本を読んだ感想、自分を大切にできていない/できなかった話、それをどのように乗り切ればいいのかなどなど、わいわいお話いたしましょう〜!

【26.9.6】「人は皆、それぞれの売人」
9月6日(日)、ふだんは定休日で閉まっている日曜日にオープンします!!!

沖縄・Reef Knot Coffeeのとんこつさんが当店にプリンを売りにやってくる!ということで、イベントを開催します。(とんこつさんの映画レビューは毎回楽しみにしている投稿の一つです👀)当店は本の売人なので、いつも通り本を購入いただけます。2階も含めた店内に、個性豊かな方々が出店いただくかたちです。Reef Knot Coffeeさんがお声がけされた方が多く、個人的にも未知で楽しみな1日です。

当店とのつながりとしては久々にVerseauさんの出店、焼菓子モモさんのまさかのフード出店と、わくわくが止まりません。前夜祭として、9月5日(土)夜は牧野容也さんのライブがあります。予約は下記リンクよりお願いします。https://forms.gle/D5wQqTee8RAW4z6VA

【26.9.19】『自分を大切にできない時に読む本』(筑摩書房)刊行記念 大原扁理×服部みれい 発売記念トークイベント 「今こそ、自分を大切にできない時のすごしかた」
昨年1月に当店にて開催し、満員御礼だった大人気トークイベント 「自分をたいせつにできないときのすごしかた」がきっかけで、一冊の本になりました!執筆を経て、さらに深まったこのテーマ。自分を大切にする力も残っていないとき、どうすればいいのか。なぜ自分を大切にできないという状態があるのか。著者が本気で取り組んだセルフケア体験談。そして制作裏話や、書き終わってからわかったことなどなど……。今まさに、自分を大切にできていないと感じる方や、過去にそうだった方、あるいはこれからの自分のために。ヒントが見つかるお話満載でお届け!

AFTER TALK

「Tシャツが乾くまで」が面白いと、方々から聞いている。観なければ、と思いつつ、「手塚治虫の戦争」を観たり、漫画版『ナウシカ』を読んでいる。(衝動)『天幕のジャードゥーガル』のアニメも、「水木しげる「白い旗」」も観なければ。『石とザアタルの地』も『なぜあなたの感想はふつうなのか』(前回出てきたのにまだ読めてないんかい)も読みたい〜!と、いう近況です。本チャンネルの収録は3本終えました。がんばりました……。

それでは、まだまだ大変な世の中ですが、好きな飲み物を飲んで、ご自愛しつつ、今週もそれぞれの読書時間をお過ごしください。

#NOW READING『生き延びたものたちの哀しみを抱いて』(佐喜真彩/勁草書房)

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